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アニラセタムの効果・副作用の科学的レビュー・口コミ

アニラセタムはラセタムに分類される脂溶性分子で、創造性や総合的な思考力が改善することに加え、不安やうつを軽減するとされており、日本でも販売されていましたが2000年に販売中止になりました。ピラセタムよりも強力な効果があると宣伝されていますが、人間での研究はほとんど行われていません。

概要

重要な効果・情報

アニラセタム(Aniracetam)は、2-ピロリジノン誘導体で、脳内シナプスの伝達効率を改善、アセチルコリン作動性の神経系調節、脳内エネルギー代謝の改善,脳梗塞後遺症に伴う不安・焦燥や抑うつ気分などの情緒障害の改善に有効な脳血管障害性精神症状改善薬として日本で用いられていましたが、新しい基準での臨床試験でプラセボと比較した有効性を示せなかったことから、2000年に販売中止・製品回収となりました。アニラセタムはピロリドン構造を持つラセタムに分類される脂溶性の化合物です。脂溶性のため脂肪酸と摂取することが望ましいですが、空腹時でも体内に吸収されるようです。アニラセタムはコリン作動性を持ち、認知症の改善に効果が示唆されていますが、大部分の研究がマウスなどの動物によるもののため、人間での安全性に関する信頼できる情報は十分ではありません。

適応・効果

適応情報

有効性の信頼度(中)

  • 認知症: 軽度から中等度のアルツハイマー病患者を対象とした研究において、アニラセタムを投与された被験者は、プラセボを投与された患者と比較して、注意力、言語および視空間記憶、論理知覚能力に有意な改善を示しました。1また、精神的に衰弱した患者は、1,500 mg /日のアニラセタムを4カ月間投与すると認知機能が有意に改善しました。2別の認知症患者の研究では、12カ月間のアニラセタム補給によって認知力の低下を予防し、気分の改善が示唆されました。3

エビデンス不足

  • 睡眠:人間でのエビデンスはありませんが、ラットの睡眠の改善が見られました。4
  • 不安:人間でのエビデンスはありませんが、ラットのストレスのバイオマーカーの減少が見られました。5
  • うつ病:人間でのエビデンスはありませんが、ラットのセロトニンやドーパミンの減少が見られ6、別のラットの研究ではうつの減少が見られました。7
  • 脳損傷:人間でのエビデンスはありませんが、ラットの脳損傷のバイオマーカーの減少が見られました。891011
  • 記憶力:人間でのエビデンスはありませんが、ラットの記憶力の改善が示唆され12、不規則睡眠による記憶の喪失が減少しました。13
  • 集中力:人間でのエビデンスはありませんが、ラットの集中力の改善が示唆されています。1415

副作用

アニラセタムは、不眠、頭痛、不安、痛み、めまい、吐き気、下痢など多くの副作用を引き起こす可能性があります。研究が不足しているため、アニラセタムの使用の安全性についてはほとんど分かっていません。 サプリメントの安全性についても十分に分かっておらずほとんど規制されていないことに注意が必要です。入手経路によっては表記と異なる成分や用量を含有していたり、金属などで汚染されている可能性があります。 また、妊婦、授乳中の母親、子供、病人、薬を服用している人におけるアニラセタムの安全性に関する十分な信頼できる情報はありません。

注意事項

その他の名称

  • 1-p-アニソイル-2-ピリリジノン、Ro 13-5057、CAS 72432-10-1,1(4-メトキシベンゾイル)-2-ピロリジノン

混同しやすいもの

  • ピラセタム

注意点

  • アニラセタムの安全性については十分には分かっていません。自己責任での使用には未知のリスクと医療関係者と相談していれば受けられていた早期の治療を逃してしまうリスクを伴います。アニラセタムを使用する前に信頼できる医療専門家と十分に相談することをおすすめします。
  • アニラセタムは刺激性を持つことが知られていますが、 カフェインによる刺激とは異なります。
  • アニラセタムは脂溶性ですが、空腹の状態でも体内に吸収されるようですので、必ずしも食べ物と摂取する必要はないようです。
  • アニラセタムの粉末は非常に苦いです。

分類カテゴリー

良い組み合わせ

悪い組み合わせ

確認事項

  • アニラセタムに関する研究の大部分はマウスやサルなどの実験動物で行われています。人間が服用する場合の安全性に関する信頼できる十分な情報はありません。
  • 効果副作用.com 免責事項

服用方法

推奨用量、有効量、その他の詳細

ラットによる研究では、体重あたり10mg/kg~100mg/kgの用量が使用されました。数少ない人間でのエビデンスによると、1日あたり1,000-1,500 mgの範囲の経口用量が効果的であるようです。400mgの低用量でも有効性があると報告されています。1,000-1,500mgのアニラセタムを2回に分けて1日2回服用するのが一般的です。アニラセタムの粉末は非常に苦味が強いため、カプセルなどで飲むのが一般的です。

科学的根拠・参考文献

  1. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1822317
  2. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/1767242
  3. http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ddr.430280409/abstract
  4. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11186092
  5. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/?term=Anxiolytic+effects+of+aniracetam+in+three+different+mouse+models+of+anxiety+and+the+underlying+mechanism
  6. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11597608
  7. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11702095
  8. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17609677
  9. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8577390
  10. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10869393
  11. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8146211
  12. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22298538
  13. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0166432813005913?via%3Dihub
  14. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9548378
  15. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10799697
管理人 :慶應義塾大学の理工学部卒業後、国内外でコンサルティング業務やスタートアップの立ち上げを経験した後、日本に帰国してから健康・医療の情報を収集して発信しています。 趣味:ネットサーフィン、読書(最近かなり減ってますが)、アウトドア(家族と) 毎日メディテーションとジョギング、筋トレ・ストレッチしています。既婚で子供4人(男女女男)です。