ガンシクロビル について
ガンシクロビル は、免疫力の低下を有する患者のサイトメガロウイルス（CMV）網膜炎の治療に使用されます。 特定の臓器移植患者のCMV感染を予防するためにも使用されます。 医師の判断により他の症状にも使用されることがあります。
ガンシクロビルは抗ウイルス剤です。 CMVウイルスの複製をブロックすることによって作用します。
以下の場合は使用を控えましょう
- ガンシクロビルまたはアシクロビルの成分にアレルギーがある
- 白血球や血小板が著しく減少している
これらのいずれかが当てはまる場合は、すぐに医師または医療従事者に相談してください。
使用上の注意
いくつかの病状はガンシクロビルと相互作用する可能性があります。 何か症状がある場合、特に次のいずれかに該当する場合は、医師または薬剤師に相談してください。
- 妊娠中、妊娠予定、授乳中の場合
- 処方薬または非処方薬、ハーブ製品、栄養補助食品を服用している場合
- 薬、食品、その他の物質にアレルギーがある場合
- 血液疾患、腎臓疾患、その他の眼の問題、HIV感染、骨髄の問題の病歴がある場合
- 透析を受けているか、免疫力が低下している場合
- 白血球や血小板のレベルが低い場合、医薬品、化学療法、放射線によって白血球または血小板のレベルが低下した場合
いくつかの医薬品はガンシクロビルと相互作用する可能性があります。 他の薬、特に次のいずれかを服用している場合は、医療提供者に相談してください：
- 腎臓の副作用のリスクが高まる可能性がある医薬品: 腎臓に影響を与える医薬品（アミノグリコシド系抗生物質[例: ゲンタマイシン]、アンフォテリシンB、シクロスポリン、非ステロイド性抗炎症薬[NSAIDs [例: イブプロフェン]、タクロリムス、バンコマイシンなど） 。服用している薬が腎臓に害を及ぼす可能性があるかどうかわからない場合は医師に相談してください
- 発作が起こる可能性のある医薬品: イミペネム、 シラスチン
- ガンシクロビルの副作用のリスクを高める可能性がある医薬品: プロベネシス
- 血液疾患のリスクが高まる可能性がある医薬品: ジドブジン
- 副作用のリスクがガンシクロビルの服用で増大する可能性のある医薬品: アドリアマイシン、アンホテリシンB、ダプソン、ジダノシン、フルシトシン、ペンタミジン、トリメトプリム、 スルファメトキサゾール、ビンブラスチン、ビンクリスチン
上記は起こりうるすべての相互作用を完全に網羅していない可能性があります。 ガンシクロビルが服用している他の薬と相互作用するかどうか、医療提供者に問い合わせてください。 医薬品の服用を開始、停止、変更する前に、医療提供者に確認してください。
用法、用量について
医師の指示に従ってガンシクロビルを使用してください。 正確な用量については、医薬品のラベルを確認してください。
- ガンシクロビルは通常、病院では注射剤として投与されます。自宅でガンシクロビルを注射する場合は、医療提供者が使用方法を教えます。 ガンシクロビルの使い方を理解してください。用量を使用するときに教えられた手順に従ってください。ご不明の点については、医療機関にお問い合わせください。
- ガンシクロビルに不純物が含まれていたり、曇っているか変色していたり、バイアルに割れや破損がある場合は使用しないでください。
- 子供やペットの手の届かない場所に保管してください。針、シリンジ、その他の用具を再使用しないでください。使用後にこれらの用具を処分する方法は、医療従事者に確認し、地域の規則に従って処分してください。
- 体調が良くてもガンシクロビルを忘れずに服用してください。
- ガンシクロビルの服用を忘れた場合は、医師に相談してください。
ガンシクロビルの使用方法について質問がある場合は、医療提供者にお尋ねください。
安全に関する情報
- ガンシクロビルはめまいや眠気を引き起こす可能性があります。アルコールや特定の薬と服用すると副作用が悪化することがあります。ガンシクロビルは慎重に使用してください。どのような反応が起こるか分かるまでは、運転や危険な作業を避けてください。
- ガンシクロビルは、感染と戦う体の抵抗力を低下させる可能性があります。風邪や感染のある人との接触を避けてください。発熱、咽頭痛、発疹、寒気のような感染の徴候に気付いた場合は、医師に相談してください。
- ガンシクロビルは、血液中の血餅形成細胞（血小板）の数を減らすことがあります。傷やけがを引き起こす可能性のある活動を避けてください。異常な打撲や出血がある場合は、医師に相談してください。暗色便、タール状便、血便がある場合は、医師に教えてください。
- ガンシクロビルはCMV感染の治療中または治療後にも感染の影響を引き続き経験することがあります。
- 医師に確認せずに、推奨用量以上を使用しないでください。
- 歯科医療、救急医療、手術を受ける前に、ガンシクロビルを服用していることを医師または歯科医に伝えてください。
- ガンシクロビルは動物において癌を引き起こすことが示されており、ヒトにおいて癌を引き起こす可能性があります。質問や懸念事項について医師に相談してください。
- 妊娠する可能性がある場合は、ガンシクロビルを服用している間、有効な避妊を実施する必要があります。効果的な避妊に関する質問がある場合は、医師に相談してください。
- ガンシクロビルは精子の産生を低下させ、子供が生まれにくくなります。質問や懸念事項について医師に相談してください。
- ガンシクロビルを服用している男性は、妊娠する可能性のある女性とセックスをするときは、コンドームを着用してください。ガンシクロビルを服用している間、および服用を終えた後少なくとも90日間は確実な避妊を行ってください。
- 腎機能検査、目の検査、血球計数などの検査は、進行状況を監視したり、副作用をチェックしたりするために行われます。医師と相談しながら実施して下さい。
- 高齢者の場合はガンシクロビルを注意して使用してください。副作用の影響を受けやすい可能性があります。
- ガンシクロビルは、細心の注意を払って子供に使用する必要があります。子供の安全性と有効性の確認が必要です。
- 妊娠および授乳中：ガンシクロビルは胎児に害を及ぼす可能性があります。使用している間は確実な避妊を実施してください。妊娠してしまった可能性がある場合は、医師に相談してください。妊娠中にガンシクロビルを使用することの利点とリスクについて話し合う必要があります。この薬が母乳に流入するかどうかは分かっていません。ガンシクロビルの使用中に母乳を与えないでください。
副作用
すべての薬は副作用の原因となることがありますが、多くの場合、副作用がないか、あった場合でも軽微です。 下記の一般的な副作用のいずれかが持続したり煩わしい場合は、医師に相談してください。
下痢、 食欲低下、 発汗、 嘔吐
下記の重大な副作用が発生した場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
重度のアレルギー反応（発疹、 蕁麻疹、 かゆみ、 呼吸困難、 胸苦しさ、 口・ 顔・ 唇・ 舌の腫脹）、 血便、 黒色便、 タール状便、 排尿量の変化、 精神錯乱、 発熱、 悪寒、 咽頭痛、 手足のしびれやうずき、 注射部位の痛み、 腫脹、 発赤、 重度・ 持続性の胃痛、 異常な出血・ 打撲、 異常な疲れや衰弱、 視力の変化（例: 視界のぼやけ、 まぶしさ）、 コーヒー様の嘔吐
上記は起こり得る副作用を全て網羅していない可能性があります。 副作用に関する質問がある場合は、医療従事者にお問い合わせください。
ガンシクロビルと同じカテゴリーに分類されている医薬品
J05 全身用抗ウイルス薬
S01 眼科用薬
