イトラコナゾール について

イトラコナゾール は、真菌感染の治療に使用されます。 医師の判断により他の症状にも使用されることがあります。

イトラコナゾールはアゾール系抗真菌薬です。 真菌細胞膜の形成を阻害することで、感受性真菌を死滅させます。

以下の場合は使用を控えましょう
  • イトラコナゾールの成分にアレルギーがある
  • 重度の腎臓疾患や腎不全がある
  • アルドステロン遮断薬(例: エプレレノン)、アルプラゾロン、アステミゾール、シサプリド、コニバプタン、ドフェチリド、麦角アルカロイド(例: エルゴタミン)、特定のHMG-CoAレダクターゼ阻害剤(例: ロバスタチン、シンバスタチン)、レバセチルメサドール(レボメタジル) 、経口ミダゾラム、ネビラピン、ニソルジピン、ピモジド、キナゾリン(例: アルフゾシン)、キニジン、リファブチン、リファンピン、テルフェナジン、トリアゾラム、特定の5-HT受容体アゴニスト(例: エレトリプタン)を服用している

これらのいずれかが当てはまる場合は、すぐに医師または医療従事者に相談してください。

使用上の注意

いくつかの病状がイトラコナゾールと相互作用する可能性があります。 何か症状がある場合、特に次のいずれかに該当する場合は、医師または薬剤師に相談してください。

  • 妊娠、妊娠予定、授乳中の場合
  • 処方薬、一般薬、ハーブ類、栄養補助食品を服用している場合
  • 薬、食品、その他の物質にアレルギーがある場合
  • 他のアゾール抗真菌薬(例: ケトコナゾール)にアレルギーがある場合
  • HIV感染、免疫の低下、腎臓や肝臓の異常、肝機能検査での異常、肺や呼吸の問題(例:慢性閉塞性肺疾患)、胃酸の濃度低下(低塩酸症)、神経の問題、腫れまたはむくみの問題
  • 不整脈または他の心臓の問題(例: うっ血性心不全、冠動脈疾患、心臓弁の問題)がある場合
  • イトラコナゾールまたは他の医薬品によって重篤な肝臓の問題が起きたことがある場合

いくつかの医薬品はイトラコナゾールと相互作用する可能性があります。 他の薬、特に次のいずれかを服用している場合は、医療提供者に相談してください:

  • イトラコナゾールと相互作用し副作用のリスクを高める可能性があるもの: 処方薬および非処方薬(例:感染、HIV、発作、不安、睡眠、胸やけ、糖尿病、高コレステロール、勃起不全、泌尿器系疾患、避妊薬、高血圧、アレルギー、不整脈、痛み、抗凝血、喘息、片頭痛、気分、など)、マルチビタミン製品、ハーブや栄養補助食品など
  • イトラコナゾールの有効性を低下させる可能性がある医薬品: ネビラピン、リファブチン、リファンピン
  • 重度の心臓病のリスクが高まる可能性がある医薬品: アステミゾール、シサプリド、ドフェチリド、レバセチルメサドール(レボメタジル)、ニソルジピン、ピモジド、キニジン、テルフェナジン
  • イトラコナゾールによってその作用および副作用のリスクが高まり、鎮静状態および呼吸困難になるリスクが高まる可能性がある医薬品:  アルプラゾラム、ミダゾラム、トリアゾラム
  • イトラコナゾールでその副作用のリスクが高まる可能性がある医薬品: 特定のHMG-CoAレダクターゼ阻害剤(例: ロバスタチン、シンバスタチン)、5-HT受容体アゴニスト(例: エレトリプタン(例: コルチコステロイド)など)、アルドステロン遮断薬(例: エプレレノン)、カルシウムチャンネル遮断薬(例: ベラパミル) )、キナゾリン類(例: アルフピペラシリン、タゾバクタム)
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上記は起こりうるすべての相互作用を完全に網羅していない可能性があります。 イトラコナゾールが服用している他の薬と相互作用するかどうか、医療提供者に相談してください。 医薬品の服用を開始、停止、変更する前に、医療提供者に確認してください。

用法、用量について

医師の指示に従ってイトラコナゾールを使用してください。 正確な用量については、医薬品のラベルを確認してください。

  • イトラコナゾールは、通常、病院では注射剤として投与されます。自宅でイトラコナゾールを注射で使用する場合は、医療提供者から教えられた手順に従って下さい。
  • 不純物が含まれていたり、曇っていたり変色している場合、バイアルに割れや破損がある場合は、イトラコナゾールを使用しないでください。
  • 子供やペットの手の届かない場所に保管してください。針、シリンジ、その他の用具を再使用しないでください。使用後に用具を処分する方法は、医療従事者にお尋ねの上、地域の処分規則に従ってください。
  • 感染症を完治させるために、イトラコナゾールを処方通り飲みきり、数日後に気分が良くなっても使用を中断せず、忘れずに服用を行って下さい。
  • イトラコナゾールは毎日同じ時間に服用するのが効果的です。
  • イトラコナゾールの服用を忘れた場合は、できるだけ早く服用してください。次回の服用まで時間がない場合は、服用を飛ばして、通常の服用計画に戻ります。一度に2回分服用しないでください。

イトラコナゾールの使用方法について質問がある場合は、医療提供者にお尋ねください。

安全に関する情報
  • イトラコナゾールはめまいの原因となる可能性があります。この副作用は、アルコールや特定の薬で悪化する可能性があります。注意してイトラコナゾールを使用してください。どのような反応が起こるか分かるまでは、運転や危険な作業を避けてください。
  • まれに、イトラコナゾールは重篤な、時には命にかかわる肝臓疾患につながる場合があります。暗色尿、便の色の異常、胃の腫れや痛み、肌や目の黄変がある場合は、すぐに医師に相談してください。
  • イトラコナゾールは真菌に対してのみ作用します。ウイルス感染(例: 一般的な風邪)には有効ではありません。
  • 処方通りにイトラコナゾールを使用するようにしてください。感染を完治しない可能性があります。また、この薬や他の医薬品に対して耐性がつき、今後感染症を治療するのが難しくなる可能性があります。
  • 医師に確認せずに、イトラコナゾールのカプセルや溶液、錠剤などの服用形態を切り替えないでください。イトラコナゾールの有効性や副作用は、用量が同じであっても服用形態によって異なる可能性があります。
  • 糖尿病患者の場合は、イトラコナゾールは糖尿病薬による低血糖のリスクを高める可能性があります。血糖値をよく確認してください。糖尿病治療薬の投与量を変更する前に医師に相談してください。
  • イトラコナゾールを使用している間、ホルモン避妊薬の有効性が低下する可能性があります。妊娠を防ぐために、別の避妊方法(例:コンドーム)も使用してください。
  • 医療や歯科医療、救急医療、手術などを受ける前に、医師または歯科医にイトラコナゾールを服用していることを伝えてください。
  • イトラコナゾールを使用している間に肝機能などの検査を行うことがあります。検査は、症状を監視したり、副作用をチェックしたりするために使用されます。医師と相談しながら実施して下さい。
  • 高齢者の場合は注意してイトラコナゾールを使用してください。副作用、特に聴覚の喪失に対してより影響を受けやすい可能性があります。
  • 小児の場合は、イトラコナゾールを注意して使用する必要があります。子供への安全性と有効性の確認が必要です。
  • 妊娠と授乳:イトラコナゾールが胎児に害を及ぼすかどうかは分かっていません。妊娠した場合には医者に相談してください。妊娠中にイトラコナゾールを使用することの利点とリスクについて話し合う必要があります。イトラコナゾールは母乳に流入することが分かっています。イトラコナゾールを使用している間に母乳育児中である場合は、医師に確認してください。赤ちゃんに起こりうるリスクについて確認して下さい。
副作用

すべての薬は副作用の原因となることがありますが、多くの場合、副作用がないか、あった場合でも軽微です。 下記の一般的な副作用のいずれかが持続したり煩わしい場合は、医師に相談してください。

下痢、 めまい、 ガス、 頭痛、 吐き気、 鼻水、 胃の痛みやむかつき、 嘔吐

下記の重大な副作用が発生した場合は、すぐに医師の診察を受けてください。

重度のアレルギー反応(発疹、 蕁麻疹、 かゆみ、 呼吸困難、 胸苦しさ、 口・ 顔・ 唇・ 舌の腫脹)、 膨満感、 胸痛、 精神錯乱、 薄ピンクの咳や痰、 暗色尿、 性的能力の低下、 うつ病、 頻脈、 不整脈、 発熱、 悪寒、 咽頭痛、 脱毛、 排尿量の増加、 失禁、 関節痛、 食欲低下、 聴覚障害、 筋肉痛、 衰弱、 痙攣、 手・腕・足のしびれ・ヒリヒリ・うずき、 注射部位の痛み、 皮膚の発赤、 腫脹、水ぶくれ、 剥離、 白色便、 耳鳴り、 日光過敏症、 重度または持続性の悪心・嘔吐、 重度の胃・背中の痛み、 息切れ、 突然の体重増加、 手・ 足首・ 足の腫れ、 胃の腫れや痛み、 睡眠障害、 異常な打撲や出血、 異常な疲労、 視力の変化(例: 視界のぼやけ、 二重視力)、 皮膚・目の黄変

上記は起こり得る副作用を全て網羅していない可能性があります。 副作用に関する質問がある場合は、医療従事者にお問い合わせください。